


エステサロンの開業を夢見る方の中には、自宅の一室や小さなスペースを活用したいと考える人も少なくありません。しかし、エステサロンの成功には内装が大きな役割を果たします。適切な内装デザインはお客様の心を掴み、リピーターを増やす鍵となります。一方で、内装の失敗は集客に深刻な影響を与える可能性があります。
この記事では、エステサロンの内装デザインのポイントや費用相場、注意点について解説します。これから開業を考えている方や既存のサロンのリニューアルを検討している方にとって役に立つ情報となれば幸いです。
エステサロンの内装が集客に与える影響

エステサロンの内装は、お客様の印象やリピート率に大きく影響します。魅力的な内装は新規のお客様を引き付け、快適な空間は再来店につながります。
お客様の心地よさを左右する内装の要素
エステサロンの内装には、お客様の心地よさを左右する様々な要素があります。まず、清潔感は最も重要です。白を基調とした壁や床、清潔な印象のある素材を使うことで、お客様に安心感を与えられます。
また、照明も大切です。柔らかな間接照明を使うことで、リラックスできる雰囲気を作れます。さらに、観葉植物や花を飾ることで、自然な癒しの空間を演出できます。これらの要素を適切に組み合わせることで、お客様が心地よく過ごせる空間が生まれます。
エステサロンの内装がリピート率に与える効果
エステサロンの内装は、お客様のリピート率に大きな影響を与えます。居心地の良い空間はお客様の記憶に残り、また来たいと思わせます。例えば、ゆったりとしたソファのある待合室やプライバシーに配慮された個室など、細やかな心配りが感じられる内装は、お客様の満足度を高めます。
また、サロンのコンセプトに合った統一感のある内装は、ブランドイメージを強化し、お客様の印象に残ります。内装にこだわることでお客様の再来店意欲を高め、リピート率の向上につながります。
エステサロンの内装デザインをおしゃれにするために押さえるべきポイント

エステサロンの内装デザインには、いくつかの基本的なポイントがあります。これらを押さえることで、魅力的で機能的な空間を作り出せます。
【サロン内装のポイント①】コンセプトを反映・統一する
エステサロンの内装コンセプトを決める際は、サロンの特徴や提供するサービスを考慮することが大切です。例えば、リラクゼーションを重視するサロンであれば、ナチュラルな素材や落ち着いた色調を使用し、癒しの空間を演出します。
一方、最新の美容技術を売りにするサロンなら、モダンでスタイリッシュな内装が適しています。コンセプトが決まったら、それに沿って家具や装飾品を選び、色調や素材を統一します。壁紙や床材、照明器具なども同じテイストで揃えることで、サロン全体に一貫性が生まれます。
【サロン内装のポイント②】清潔感のある色・素材を使う
エステサロンの内装において、清潔感は非常に重要です。色使いと素材選びは、この清潔感を演出する上で大きな役割を果たします。一般的に白やベージュ、パステルカラーなどの明るい色調が好まれます。これらの色は空間を広く、清潔に見せる効果があります。
壁紙や床材には、汚れが目立ちにくく、お手入れが簡単な素材を選びましょう。例えば、クロスやタイル、フローリングなどが人気です。また、施術用のベッドやタオルなども白を基調とすることで、清潔感を高められます。
素材選びでは天然素材も効果的です。木材やコットンなどの自然素材は肌触りが良く、温かみのある空間を作り出します。
【サロン内装のポイント③】間接照明を活用する
エステサロンの内装において、照明は非常に重要な要素です。適切な照明計画は、お客様のリラックスと施術の効果を高めます。まず、全体的な明るさを調整できるようにすることが大切です。調光機能付きの照明を使用すると、時間帯や目的に応じて明るさを変えられます。
間接照明の活用もおすすめです。壁や天井に光を当てる間接照明は、柔らかな雰囲気を作り出し、お客様の目の疲れを軽減します。施術室では、スポットライトを使用して必要な箇所を明るくすることも効果的です。
また、色温度にも注意が必要です。暖かみのある電球色はリラックス効果が高いとされています。一方、受付や待合スペースでは、やや明るめの自然光に近い光を使用すると良いでしょう。
【サロン内装のポイント④】落ち着いたプライベート感を演出する
エステサロンでは、お客様のプライバシーに配慮した空間設計が重要です。壁には遮音性の高い素材を使用し、ドアにも隙間ができないよう注意します。また、カーテンや間仕切りを活用して、柔軟に空間を区切れるようにするのも良いでしょう。
待合室や受付エリアでも、他のお客様との距離感に配慮が必要です。ソファやチェアの配置を工夫し、適度な間隔を保つことでお客様同士が不快に感じない空間を作れます。
更衣室やシャワールームなども、完全に個別化することが大切です。プライバシーへの配慮はお客様に安心感を与え、リラックスして施術を受けていただくことにつながります。
【サロン内装のポイント⑤】内装で心地よい雰囲気を演出する
エステサロンの内装工事では、視覚的な要素だけでなく、音や香りも含めた総合的な空間設計が重要です。お客様がサロンに一歩足を踏み入れた瞬間から心地よさを感じられるよう、内装の細部までこだわりましょう。壁に埋め込み型のスピーカーを設置したり、天井に配線を通すなど、内装と一体化した音響システムを取り入れることで、見た目にも美しく機能的な空間に仕上がります。
香りの演出も内装計画に組み込みましょう。アロマディフューザーの設置場所をあらかじめ決めておき、コンセントの位置や棚の配置を工夫することで、香りが空間全体に均一に広がるようにします。壁面に香りを拡散するための換気システムを取り入れたり、施術室ごとに異なる香りを楽しめる設計にすることもおすすめです。
エリア別のエステサロン内装のコツ

エステサロンの内装は、エリアごとに異なる役割があります。それぞれの特性を理解し、適切な内装を施すことで、機能的で魅力的なサロン空間を作り出すことができます。
エステサロンの内装を決めるポイントについては、以下の記事でも紹介しているのでご覧ください。
→エステサロンの内装を決めるポイントとは?費用相場や注意点も解説
エステサロンの受付・待合スペース:内装の演出ポイント
エステサロンの受付・待合スペースは、お客様が最初に目にする場所です。この空間の内装は、サロン全体の印象を左右する重要な要素となります。まず、明るく開放的な雰囲気を作ることが大切です。自然光を取り入れられる配置が理想的ですが、難しい場合は明るい照明で代用できます。
壁面には、サロンのコンセプトに合った絵画やアートを飾ると、洗練された印象を与えられます。待合スペースには、ゆったりとしたソファや椅子を配置し、くつろげる空間を作ります。また、雑誌やドリンクサービスのコーナーを設けると、待ち時間も快適に過ごせます。
受付カウンターは、清潔感のある素材を使用し、サロンの顔としてふさわしいデザインを選びましょう。観葉植物を適度に配置すると空間に生気が生まれ、リラックス効果も期待できます。
施術室の内装:快適性を高める工夫
施術室の内装は、お客様が最もリラックスできる空間づくりが求められます。まず、壁や床は落ち着いた色調を選びましょう。白やベージュ、淡いパステルカラーなどが適しています。
照明は、直接光ではなく間接照明を主に使用し、柔らかな雰囲気を作ります。施術用ベッドは、清潔感のある白を基調としたものを選び、周囲には十分なスペースを確保します。プライバシーを守るためのカーテンや間仕切りも忘れずに設置しましょう。
BGMや芳香剤を使用して、聴覚や嗅覚にも働きかけるのも効果的です。収納スペースは、施術に必要な道具や製品をすっきりと収納できるよう工夫します。壁面収納や可動式のワゴンを活用すると、スペースを有効に使えます。
これらの要素を適切に組み合わせることで、お客様が心地よく施術を受けられる空間が生まれます。
エステサロンの更衣室やトイレ:内装の配慮点
エステサロンの更衣室やトイレは、お客様のプライバシーに特に配慮が必要なエリアです。各ブースには鏡や椅子、荷物を置くスペースを確保し、快適に着替えができるようにします。照明は明るすぎず暗すぎない程度に調整し、落ち着いた雰囲気を作ります。ロッカーや棚を設置して、お客様の荷物を安全に保管できるようにするのも大切です。
トイレは清潔感を最優先に考えます。床や壁はお手入れが簡単な素材を選び、定期的な清掃が行いやすい設計にします。照明は明るめにし、手洗い場には大きな鏡を設置すると便利です。また、トイレットペーパーやハンドソープ、ペーパータオルなどのアメニティの配置にも気を配りましょう。
自宅の一部や小さいスペースをエステルームにするには?

自宅の一部を活用してエステサロンを開業する方も多くいます。自宅サロンの場合は、プライベート空間とサロン空間を明確に区別することが最も重要なポイントです。お客様に安心して施術を受けていただくためには、十分な広さの確保と適切な間取りの設計が欠かせません。
待合室や受付事務スペースの確保
自宅サロンであっても、お客様をお迎えするための待合室や受付スペースの確保は非常に重要です。限られたスペースの中でも、玄関から施術室までの動線上に小さな待合スペースを設けることで、洗練された専門店の雰囲気を与えられます。最低限の広さとしては、ソファやチェアを1〜2脚置けるスペースが理想的です。テーブルには雑誌や飲み物を用意し、待ち時間も快適に過ごせるよう配慮しましょう。
受付スペースは、パソコンや予約台帳・会計用品などを置くための小さなデスクがあれば十分です。壁面を利用した収納棚を設置して、サロンで使用する製品やパンフレットを美しくディスプレイすると、限られたスペースでも機能的で洗練された印象を与えることができます。また、パーティションやカーテン、スクリーンなどを活用して、必要に応じて待合室と施術スペースを区切れるようにしておくと、プライバシーにも配慮できるでしょう。
生活感を見せないようなレイアウトの工夫
自宅サロンで特に注意すべき点は、生活感をいかに排除するかということです。お客様は非日常的な空間で施術を受けることを期待しているため、日常生活を感じさせるものは極力見せないようにする工夫が必要となります。
まず、サロンスペースへの入口は可能であれば専用のものを設け、生活空間との境界を明確にしましょう。難しい場合は、パーティションや観葉植物を活用して視覚的な区切りを作ることが有効です。家族の写真や私物はサロンスペースに置かず、小物や装飾品もサロンのコンセプトに合わせた統一感のあるものを選びます。
収納は扉付きのものを選んで中身が見えないようにし、施術に必要なアイテムだけを美しく並べることでプロフェッショナルな印象を高められます。また、生活音が聞こえないよう防音対策を施したり、家族に営業時間中は静かに過ごしてもらうよう協力を得ることも大切です。
エステサロンの内装費用の目安

エステサロンを開業する際、内装費用は大きな支出の一つです。適切な予算計画を立てるためには、内装費用の目安を知っておくことが重要となります。
エステサロンの内装費用については、以下の記事でも紹介しているのでご覧ください。
→エステサロン内装工事の費用相場とは?注意点も解説
エステサロンの内装:坪数別の予算感
エステサロンの内装費用は、サロンの広さや内装の質によって大きく変わります。一般的に、最低限の内装工事であれば坪単価10万円程度、こだわりの内装を施す場合は坪単価30〜40万円程度が目安となります。
エステサロンの平均的な面積は38坪程度ですので、最低限の内装で約400万円~、こだわりの内装には約1,500万円かかります。ただし、これはあくまで平均的な目安であり、実際の費用は様々な要因によって変動します。内装以外にも、エステ機器や家具、備品などの費用も考慮する必要があります。
内装費用にどれくらいかかるのかは、事前に確認しておくことが重要です。具体的な予算を立てる際は、専門家に相談したり複数の業者から見積もりを取ったりすることをおすすめします。これにより、より正確な費用感をつかむことができます。
自宅サロンなどの小規模エステの場合の費用
自宅の一部をエステサロンとして活用する場合、店舗を借りるケースと比較して内装費用を大幅に抑えることが可能です。自宅サロンの内装費用は、改装の程度によって異なりますが、一般的には15万円〜60万円程度が目安となります。小さいスペースをエステルームにする場合の主な施工内容としては、壁紙の張り替えや床の改装などが挙げられます。必要に応じて電気工事や建具・照明の交換なども行うことになるでしょう。
費用を抑えるポイントとしては、既存の設備をできるだけ活用したほうが良いです。例えば、リビングの一角をパーティションで区切って施術スペースにしたり、書斎をカウンセリングルームに転用したりすることで、大幅な改装をせずにサロン空間を作ることができます。
また、DIYで行える部分は自分で行うことも費用削減に効果的です。カーペットやコルクマットを敷くだけでも床の印象を変えることができますし、壁紙の貼り替えやペイントなどの簡単な作業は専門業者に依頼せずに自分で行うことで、コストを抑えられるでしょう。
美容機器やベッドの購入にかかる費用
エステサロンの開業には内装費用だけでなく、施術に必要な美容機器やベッドなどの設備投資も必要です。これらの費用は提供するメニューによって大きく異なりますが、数十万円から100万円程度かかる可能性があることを理解しておくべきです。
施術用ベッドは最も基本的な設備で、エントリーモデルで5万円程度、高機能なものでは20万円以上するものもあります。電動で高さ調節が可能なタイプは操作性が良く、長く使用するならば初期投資として検討する価値があるでしょう。お客様に心地よく過ごしていただくために欠かせないものですので、必要に応じて予算に含めておくことをおすすめします。
【まとめ】エステサロンのイメージに合った内装を
エステサロンの内装は、お客様の満足度とリピート率に大きく影響する重要な要素です。清潔感・快適性・プライバシーへの配慮を基本に、サロンのコンセプトに合った統一感のあるデザインが求められます。
内装だけでなく、照明計画や色・素材選び、音楽や香りなども心地よい空間づくりに欠かせません。受付・待合スペース、施術室、更衣室やトイレなど、エリアごとに適した内装を施すことで、機能的で魅力的なサロン空間を実現できます。自宅サロンの場合は、生活感を排除し非日常を演出することが重要です。
エステサロンの内装デザインでお悩みの方は、東海4県(愛知県・三重県・岐阜県・静岡県)を中心に活動する店舗施工のプロフェッショナル、株式会社バイソンにご相談ください。豊富な経験と専門知識を活かし、お客様のニーズに合わせた最適な内装プランをご提案いたします。
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