

ネイルサロンの内装の決め方は?費用相場や集客力アップのポイントを解説

ネイルサロンを開業する際、お客様のリピート率を上げるためにも、内装が非常に重要な要素になります。しかし、実際にはどのような内装デザインが効果的なのか、またそのためにどのくらいの費用がかかるのかがわからない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、ネイルサロンの内装を使った集客方法やデザインのポイント、費用相場などについて解説します。
ネイルサロンの内装が重要な理由

ネイルサロンは比較的開業が簡単なこともあり、競合店舗が多いという特徴があります。そのため、施術メニュー以外での差別化が必要なのですが、そこで大きな役割を果たすのが、内装デザインです。ネイルサロンの内装はただの装飾ではなく、来店したお客様の第一印象や満足度、サロンのブランドイメージに大きく影響を与える要素となります。
来店意欲を高める「明るく」「清潔感のある」内装かどうか、また、長時間座ったままで施術を受けるため「快適さ」や「リラックスできる」かどうかもとても重要です。さらに、内装はサロンのブランドイメージを視覚的に伝える役割も担います。
例えば、シックで落ち着いたデザインは大人の女性向け、明るくポップな雰囲気は若年層向けなど、ターゲットに合わせた空間づくりによって、お客様に「このサロンは自分向きだ」と感じてもらえます。
このように、ネイルサロンの内装はお客様の心理に作用し、集客と定着率に大きく関わる重要なポイントなのです。
【ネイルサロン】内装デザインの工夫で集客につなげよう

ネイルサロンにおける内装デザインは「お客様が行ってみたくなる理由」を生み出す、重要な要素です。SNSでの発信を前提とした空間づくりや、ターゲット層の好みに沿ったデザイン、そして他サロンとの差別化で、集客力アップにつなげていきましょう。
インスタ映えする空間作り
InstagramなどのSNSで写真を見て「ここ行ってみたい!」と思わせることは、大きな集客効果につながります。壁紙や床、チェアなどにフォトジェニックなデザインを取り入れたり、ネイルの仕上がり写真を撮る専用のフォトスポットを設けるのも効果的です。
例えば、自然光の入る場所にシンプルで明るい背景を設けてみましょう。写真を撮りたくなる場所を提供することで、お客様が自らサロンの魅力を拡散してくれるようになります。ハッシュタグやサロン名入りのボードを設置するなど、投稿を促す仕掛けもおすすめです。
ターゲット層に刺さるデザインとは
内装デザインでは「誰をターゲットにしているか」を明確にしましょう。20代女性をターゲットにするなら、韓国風インテリアやパステルカラー、ミラーやゴールド素材などトレンド感のある内装が刺さります。一方で、30代以上の働く女性をメインにする場合は、落ち着きのあるグレージュやウッド素材を使った“大人かわいい”空間が好まれる傾向にあります。
リピート率の向上によい影響を与えるには、「自分がターゲットとして歓迎されている」と感じてもらえる内装にすることが大切です。
他サロンと差別化する内装戦略
ネイルサロンは競合が多いため、「どこにでもあるような内装」では埋もれてしまう可能性があります。差別化を図るには、コンセプトに一貫性を持たせた内装戦略が効果的です。
例えば「和モダン」をテーマにしたサロンや、「リゾート風」のインテリアを採用することで、他サロンにはない特別感や体験価値を提供できます。また、ネイルと一緒にハンドケアやカフェメニューを楽しめる空間を作るなど、“+α”の要素を内装に落とし込むのも一つの手です。
内装を通じて独自の世界観を作り込むことで、お客様が「行ってみたい」「写真を撮りたい」と感じるようになり、その結果、集客に結びつきます。
ネイルサロンの内装デザインのポイント

ネイルサロンの内装デザインには、いくつかの重要なポイントがあります。これらを押さえることで、魅力的で機能的な空間を作り出していきましょう。
清潔感と高級感のバランス
ネイルサロンだけでなく、美容サロンのターゲットは基本的に女性です。そのため、清潔感は絶対に欠かせません。しかし、清潔感だけを追求すると無機質な印象になってしまう可能性があり、美容サロンとしての「特別感」を失ってしまいます。一方で、特別感のために高級感をふんだんに出すと、気後れしてしまうお客様もいるでしょう。そこで、清潔感と高級感のバランスを取ることが重要です。
さらに、ネイルの施術時間は平均1時間程度です。デザイン性の高いものであればさらに長引くこともあるため、いかにお客様が疲れにくくするかについてもしっかり考えていきましょう。
例えば、白を基調とした内装で清潔感を出し、木目調の家具や落ち着いた色合いのアクセントクロスを取り入れるなどです。木製家具や観葉植物、優しいカラーの小物などを上手に使えば、空間に温かみも演出できます。さらに疲れにくい高級感ある椅子を用意して、リラックスと特別感を提供しましょう。さりげない高級感は、質感のある素材を使用することで出しやすくなります。
清潔感、高級感、居心地は、どれが欠けていてもどれかに偏っていてもうまくいきません。清潔感があり、高級感も得られる特別な空間で、居心地の良さを堪能してもらえるように整えることが大切です。
機能的なレイアウトの工夫
ネイルサロンのレイアウトは、お客様の快適性とスタッフの作業効率を考慮して決める必要があります。施術スペース、待合スペース、受付、バックヤードなど、それぞれの区画を効率的に配置することが大切です。
施術スペースは、他のお客様の視線が気にならないよう、適度な間隔や仕切りを設けるとよいでしょう。完全個室やパーテーションで区切った半個室が用意されているサロンは人気があります。また、スタッフの動線を考慮し、スムーズに作業ができるレイアウトを心がけましょう。
照明の選び方と配置のコツ
照明は、空間の雰囲気作りと施術の質の両方に影響を与える重要な要素です。全体的な明るさを確保しつつ、施術スペースには作業に適した明るさの照明を用意することが必要です。目の疲れを防ぐために、自然光に近い光源を用意しましょう。
待合スペースや受付などは、間接照明を活用することで柔らかく落ち着いた雰囲気を演出できます。ペンダントライトやスポットライトなども効果的に使いましょう。また、調光機能付きの照明を使用すれば、時間帯や用途に応じて明るさを調整できるので便利です。
カラーコーディネートの基本
ネイルサロンのカラーコーディネートは、サロンのコンセプトや目指す雰囲気に合わせて決めてください。清潔感を出すため、一般的には白やベージュなどの明るい色を基調としているサロンが多いでしょう。一部の壁やファブリック、小物などで、アクセントカラーを効果的に使用するのがおすすめです。
理想の色使いは、ベースカラーが7割・メインカラーが2割・アクセントカラーが1割ほどです。使う色はなるべく3色程度にし、内装に統一感を出しましょう。
色が持つイメージも大切です。例えば、パステルカラーを取り入れると柔らかい雰囲気になります。濃い色を使う場合は、全体のバランスを考えて部分的に取り入れるとよいでしょう。色の組み合わせによって、落ち着いた大人の雰囲気や明るく元気な雰囲気など、様々な印象を作り出せます。
ネイルサロンの内装にかかる費用の目安

ネイルサロンの内装費用は、店舗の広さ、賃貸か自宅か、内装のグレード、設備のレベルなど、複数の要因によって変動します。予算を立てる際の参考として、費用の目安を解説します。
内装工事の内訳と費用相場
自宅の一部屋を改装してネイルサロンをするなら大がかりな工事は不要ですが、テナントを借りる場合は本格的な工事が必要です。
以下が、テナントを借りる場合に必要となる工事項目です。ここでは20坪程度と仮定して、目安を紹介します。
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
仮設工事 | 10万円 |
電気設備工事(コンセント設置など) | 40万円 |
水道工事 | 40万円 |
空調設備工事 | 150万円 |
木工造作工事(天井や壁など) | 30万円 |
防災設備 | 10万円 |
塗装や建具工事 | 40万円 |
家具取り付け工事 | 10万円 |
左官工事 | 20万円 |
デザイン・設計費 | 30万円 |
このほかに解体工事が必要な場合もあります。居抜き物件や既存設備の状態によっても異なるため一概には言えませんが、20坪程度のお店を出すためには開業に200〜1,000万円ほど必要です。
一方、自宅サロンの場合は、貸店舗に比べてかなり費用を抑えられます。壁や床の工事、空調設備工事といった必要最低限の項目だけであれば、費用は約30万から50万円程度が目安です。多く見積もったとしても100万円くらいで開業できるでしょう。
ただし、これらの金額はあくまで目安です。実際の費用は個々の状況によって大きく異なるため、正確な費用を知るために専門業者に相談し、詳細な見積もりを取りましょう。
内装のグレードによる費用の変動
内装のグレードによっても費用は大きく変わります。最小限の内装で開業する場合と高級感あふれる内装にする場合では、かかる費用に大きな差が出るのは当然のことです。
壁紙や床材の品質、照明器具の種類、家具の素材など、それぞれの要素で選択肢によって費用が変化します。基本的には高品質なもので揃えれば、それだけ内装費用も高くなっていきます。
設備や家具にかかる費用も考慮する
内装費用には、壁や床などの基本的な内装工事だけでなく、設備や家具の費用も含まれます。ネイルテーブル、チェア、照明器具、エアコン、給排水設備など、必要な設備や家具に必要な費用も、予算の中に組み込んでおきましょう。
これらの費用は、選択する製品の品質や機能性によって大きく異なります。また、新品を購入するか中古品を活用するかによっても費用が変わってくるため、予算に応じて適切な選択をすることが重要です。
内装費用を抑える方法と注意点

内装費用を抑えたい場合、以下で紹介するいくつかの方法を試してみましょう。ただし、質を落とし過ぎないよう注意し、慎重に検討するようにしてください。
DIYできる部分・避けるべき部分
一部の内装作業をDIYで行えば、プロに依頼するよりも大きく費用を抑えられます。例えば、壁紙の張り替えや棚の設置、簡単な塗装作業などは、自分でも可能です。ただし、電気工事や給排水工事などの専門的な知識や技術が必要な作業は、資格保持者しか行えないものも多くあります。安全面から考えても専門業者に依頼すべきでしょう。
中古家具や設備を活用する
家具や設備は、中古品を活用することもおすすめです。ネイルテーブルやチェア、照明器具など、状態の良い中古品を探せば安く済ませられます。
ただし、中古品を選ぶ際は衛生面や耐久性をしっかりと確認することが重要です。特に、直接お客様が触れる家具類は、状態の良いものを選ぶ必要があります。
段階的にリノベーションしていく
開業時にすべての内装を一度に完成させるのではなく、段階的にリノベーションしていく方法もあります。最初は必要最小限の内装で開業し、徐々に改善していく方法です。
この方法であれば、初期投資を抑えつつ、お客様の反応を見ながら少しずつ内装を充実させられます。ただし、最初の印象も大切なので、清潔感と必要最低限の機能性は確保しておきましょう。
まとめ
ネイルサロンの内装は、お客様の印象や満足度に大きく影響する重要な要素です。コンセプトをしっかりと考えて決定し、お金をかけるところ・かけないところを考えていきましょう。内装費用は店舗の広さやグレードによって大きく変動しますが、DIYや中古品の活用、段階的なリノベーションなどの方法で、ある程度抑えられます。
とは言え、内装デザインは専門的な知識と経験が必要とされる分野です。工事が必要な場合は安全性や法規制に関わる部分もあるため、理想的なネイルサロンの内装を実現するには、プロの力を借りることをおすすめします。
株式会社バイソンでは、お客様のニーズに合わせた魅力的で機能的なネイルサロンの内装をご提案いたします。プロの知識と経験を活かした適切な内装デザインで、集客力アップとリピーター獲得につながる素敵なサロン作りをサポートいたします。内装に関する不安や疑問がある方は、ぜひ専門家にご相談ください。