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飲食店の内装で差がつく! 集客・売上につながるデザインの秘訣とは?

飲食店の成功には、美味しい料理と優れたサービスだけでなく、魅力的な内装デザインも重要な役割を果たします。なぜなら、適切な内装デザインはお客様の印象を左右し、集客力を高めて顧客満足度を向上させるからです。この記事では、飲食店の内装デザインを成功させるためのポイントと、集客力アップ、顧客満足度向上のための具体的な方法について解説します。

なぜ「内装」が飲食店の成否をわけるのか?

まずは、なぜ内装が飲食店にとってそこまで大切なのか、以前とは異なる現代の店舗経営の状況や口コミで見られる例を紹介し、説明しましょう。

「料理が美味しいだけじゃダメな時代」へ

ひと昔前までの飲食店業界では、「味さえ良ければお客さんは来てくれる」と信じられていたところがあります。しかし、SNSが発達した現代は少々異なります。どれだけ料理が美味しくても、「また行きたい」と思ってもらえるかどうかは、空間の心地よさや印象に大きく左右されるようになっています。

特に初来店のきっかけは、味ではなく「雰囲気が良さそう」「SNSで見たおしゃれな店」といった視覚的・感覚的な情報が大半です。つまり、美味しい料理はリピートの理由にはなっても、最初に選ばれる理由になるとは限らないという現実があります。

内装の力による印象が大きいという例

実際に「内装の力が大きいと感じられる例」を知人の体験から追ってみましょう。引っ越すにあたって先に街を散策した際に、カフェを訪れました。商店が立ち並ぶ中で外に出ていた看板に書かれたメニューが豊富だったので入った結果は以下の通りでした。

  • 良い点:お店のコーヒーの味は本当に素晴らしく、食事メニューも充実していた。空いていたので提供も早かった。
  • 悪い点:照明が暗く、手元が見えにくくて待っている間に本が読めなかった。壁紙は迷彩柄なのにテーブルにはレースがかかっていて、ちぐはぐな感じがした。


目に入るものに統一感がなく気持ちが落ち着かなかったため居心地が悪く感じ、結局食べるだけ食べると、すぐに出てしまったそうです。


一方で、別の日に同じ街の別のカフェにも行ってみました。そのカフェの結果は、以下の通りでした。

  • 良い点:店内が明るい。ウッド調の温かみある内装と、ほどよく仕切られた半個室席で気持ちが落ち着いた。フォトスポットのような空間演出があり、ワクワクした。
  • 悪い点:特になし。


味は特筆すべきとは感じない、普通の味であっても、その他の魅力が多かったため、誰かを誘ってまた来たいお店だ、と感じたそうです。



この違いが何を意味するか。「味」は口の記憶に残りますが、「空間」は五感すべてで記憶に残るのです。特にカフェのような「寛ぐ」ことを目的とするお客様が多く来店する店では、五感に訴えかける内装やコンセプトが重要になります。


ただし、これがもしラーメン屋であれば、また異なったコメントになったでしょう。カフェとラーメン屋は飲食店というくくりは同じですが、目的が異なるためです。短時間で食べて出ることを目的にするラーメン屋では、少々の居心地の悪さよりは味を優先する人が多いかもしれません。


これは、お店によって「回転率重視」か「滞在時間重視」かが変わるためです。つまり、内装デザインも目的に合わせて考えることが大切になります。

空間=“体験”としての飲食店

今や飲食店は、食事を提供する場所というより「体験を提供する場」として見られています。

お客様が店を選ぶ基準は「美味しそう」だけではなく、以下のような“非言語的な価値”にまで及ぶのです。

  • どんな雰囲気で食事ができるか
  • 誰とどんな時間を過ごせるか
  • その空間が自分にとって特別に感じられるか


内装は、こうした価値をダイレクトに左右する最重要要素です。味とサービスだけでは届かない「また来たい」「誰かに教えたい」という感情を引き出すカギとして、ますます注目されています


お客様の心をつかむ! 飲食店内装デザインの基本5原則

飲食店の内装デザインを成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらのポイントを押さえることで、魅力的で機能的な空間を創出できる可能性が高まります。内装デザインの基本となる5つをみていきましょう。

明確なコンセプト設定

内装デザインの成功には、明確なコンセプト設定が不可欠です。「庶民的」なのか「ラグジュアリー」なのか、「非現実的」なのか「自宅にいるかのような」なのか、方向性をしっかりと決めましょう。


ターゲット顧客層や提供する料理のジャンル、店舗の雰囲気などを考慮し、一貫性のあるデザインコンセプトを決定しなければ、客足は遠のいてしまいます。前述したカフェの例で言えば、サバイバル的迷彩柄の壁紙がかかったお店のテーブルに、繊細で可愛らしいレースのクロスがかかっていると違和感が出てしまいます。


高級フレンチレストランであればエレガントで落ち着いた雰囲気を、カジュアルなカフェであれば明るく開放的な雰囲気を目指すなど、店舗のコンセプトに合わせたデザインを選択しましょう。

効果的な動線設計

お客様と従業員の動きを考慮した効果的な動線設計は、快適な空間づくりの鍵となります。スタッフやお客様の動きを事前にシミュレートし、効率よく動けるように家具や什器を設置しましょう。特に、スタッフの動きの悪さは提供スピードの低下や働くモチベーションを下げるきっかけになります。


入口からテーブル、キッチン、トイレなどの配置を工夫し、スムーズな移動を可能にすることが大切です。また、テーブル間のスペースを適切に確保することで、プライバシーを保ちつつ効率的な席の配置にしましょう。

照明による雰囲気作り

照明は、店舗の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。明るさや色温度、照明器具のデザインを適切に選択することで、目指す雰囲気を演出できます。

以下が代表的な照明の種類とその特徴です。

  • 間接照明:柔らかい光で雰囲気を落ち着かせる
  • ダウンライト:スポット的に照らす、目立たせる
  • ペンダントライト:デザイン性が高くイメージを左右する
  • LED照明:経済的かつ多彩に色を演出する


また、色温度も重要な要素です。暖色系の柔らかい照明は落ち着いた雰囲気を、明るくクリアな照明は清潔感と活気を演出します。回転率を高めるには白っぽい光を、リラックスを重視したい場合はオレンジの光を使いましょう。

色彩効果を活かした配色

色彩は、人間の感情や行動に大きな影響を与えます。飲食店の内装デザインにおいても、色彩効果を活かした配色が重要です。

以下が代表的な色の効果とよく使われている業態です。

  • 赤:食欲増進、活気・・・ファストフードや居酒屋、中華料理店
  • 黄色:親密、楽しさ・・・カジュアルカフェやファミリーレストラン
  • 茶色:温かみ、親しみ、安定感・・・ナチュラルカフェや和食店
  • 緑:リラックス、健康的、爽やかさ・・・オーガニックレストラン、ナチュラルカフェ
  • 青:冷静、落ち着き、食欲抑制・・・レストランのアクセント


また、回転率を上げたい場合は活気を感じる赤系を、リラックスを重視したい場合は落ち着く茶色や緑がよく使われています。店舗のコンセプトやターゲット顧客層に合わせて、適切な色彩を選択し、調和のとれた配色を心がけましょう。

外装との統一

内装と外装の統一感も大切です。例えば見た目がナチュラルで木造、緑や花といった自然を多く使っているのに、いざ店内に入ってみたら赤と黒を基調とした高級感ある中華店のようだったらどうでしょうか。外から見える印象と中に入った瞬間の雰囲気がチグハグだと、お客様に居心地の悪さや「これじゃない感」を味わわせることになり、離脱を招いてしまいかねません。


訪問する人の「期待のズレ」をなくすためには、看板・照明・ファサード(外観正面)・内装のテイストを1つの「ストーリー」でつなげる必要があります。リピーター率アップのためにも、外装と内装はつながりをもたせましょう。


SNS時代の“映える”空間づくりとは?

スマートフォンが日常の一部となった今、「写真を撮りたくなる店」は、それ自体が広告塔になります。とくにInstagramやTikTokでは、ユーザーが投稿した写真や動画が拡散されることで、無料で強力な集客効果を生むケースも少なくありません。SNS時代において注目される“映える”内装の特徴や、マーケティングとの相乗効果を高める設計ポイントについてみていきましょう。


インスタ・TikTok映えする内装の共通点

SNSでシェアされやすい内装には、いくつかの共通点があります。

  • テーマ性のある世界観:中途半端な装飾ではなく、「韓国風」「レトロ喫茶」「ニューヨークの裏通り風」など、一貫性のあるテーマ。
  • シンボリックな装飾:ネオンサイン、アートウォール、巨大な鏡、特徴的な照明など、写真に収まりやすい“主役”がある。
  • 色使いと光のバランス:パステルカラーやモノトーンなど、映える配色が効果的。自然光や間接照明も、写りのよさを左右する。


こうした要素を内装に取り入れることで、訪れたお客様が「つい撮りたくなる」空間が生まれます。

写真を撮ってもらえる場所(フォトスポットなど)の設計

意図的に「撮影される場所」を作ることも、現代の飲食店内装では定番の戦略です。例えば、店内に1ヶ所“撮影専用”のフォトスポットを用意したり、トイレやレジ横の壁に遊び心のある仕掛けを施したりといったことを考えてみましょう。


とくに若年層をターゲットにする場合は、「ここで撮ると可愛い」「この店に来た証が残る」と思わせる設計が効果的です。

内装デザインをマーケティングに利用する

SNSに強い内装は、単なる“見た目の演出”ではなく、戦略的マーケティングの一環と捉えることが大切です。


フォトスポットはお客様自身が制作・共有するコンテンツであり、映える照明や装飾はSNSでの店舗名認知につながる武器です。そして、内装と外装による世界観の統一はブランディングの一部と考えられます。つまり、「写真を撮られることを前提に設計された内装」は、広告費をかけずに新規顧客を呼び込む力を持っているのです。


特に内装デザインを業者に依頼する際は、こうしたマーケティング視点も含めた提案ができるかどうかが重要な判断材料になるでしょう。

業態別! 飲食店の内装デザインのコツ

飲食店の業態によって、適切な内装デザインは異なります。それぞれの特性を理解し、業態に合わせた内装デザインを選択することが重要です。

カフェ・喫茶店

カフェや喫茶店では、くつろぎと居心地の良さが重要です。自然光を取り入れた明るい空間や、木材を多用したナチュラルな雰囲気が好まれます。また、多様な客層に対応するため、テーブル席やカウンター席、ソファ席など、様々なタイプの席を用意することも効果的です。壁面に本棚を設置したり、観葉植物を配置したりすることで、落ち着いた雰囲気を演出できます。

レストラン・ダイニング

レストランやダイニングでは、料理のジャンルや価格帯に合わせた内装デザインが求められます。高級レストランであれば、上質な素材を使用し、洗練された雰囲気を演出します。家族向けのダイニングでは、明るく開放的な空間づくりが効果的です。また、個室や半個室の設置も、プライバシーを重視するお客様に喜ばれます。

居酒屋・バー

居酒屋やバーでは、くつろぎと活気のバランスが重要です。暖色系の照明や木材を使用することで、温かみのある雰囲気を演出できます。カウンター席は一人客や少人数のグループに人気があり、オープンキッチンを設置することで、楽しみながら食事を楽しむことができるでしょう。また、壁面に地酒や焼酎のボトルを飾るなど、店舗の個性を表現する装飾も効果的です。

ファストフード店

ファストフード店では、清潔感と効率性が重要です。明るい照明と鮮やかな色使いで、活気のある雰囲気を演出します。動線を考慮したレイアウトで、注文から食事、退店までのフローをスムーズにします。また、テイクアウト需要に対応するため、待合スペースや受け取りカウンターの配置にも注意が必要です。

内装業者選びで失敗しないための4つのポイント

内装デザインの成功には、適切な内装業者の選択が不可欠です。以下のポイントを押さえることで、信頼できる業者を見つけられます。

実績と専門性の確認

内装業者を選ぶ際は、過去の実績と専門性を必ず確認するようにしましょう。飲食店の内装デザイン経験が豊富な業者を選ぶことで、業界特有の課題や要求に対応できる可能性が高まります。業者のポートフォリオや施工事例を確認し、自身の店舗のイメージに合う実績があるかどうかを判断します。

提案力と柔軟性の評価

優れた内装業者は、店舗のコンセプトを理解し、それを具現化する提案力を持っています。また、予算や法規制などの制約の中で、最適な解決策を提示する柔軟性も重要です。初回の打ち合わせや見積もり提案の段階で、業者の提案力と柔軟性を評価します。

見積もりの比較と検討

見積もりは必ず複数の内装業者から取得し、比較検討しましょう。単に価格だけでなく、提案内容や使用する材料の品質、工期なども含めて総合的に判断します。また、見積もりの内訳を詳細に確認し、不明な点があれば質問することで、予期せぬ追加費用を防ぐことができます。

アフターサポートの確認

内装工事完了後のサポート体制も業者選びの重要なポイントです。施工後の不具合や修繕への対応、定期的なメンテナンスサービスの有無などを確認します。長期的な視点で店舗を維持管理していくためには、信頼できるアフターサポートが不可欠です。

飲食店内装の費用相場とコストダウンの工夫

内装デザインの実現には適切な予算管理が欠かせません。費用の相場を理解し、効果的な予算配分を行いつつコストダウンの工夫もしていきましょう。

内装費用の相場と内訳

飲食店の内装費用は、店舗の規模や場所、デザインの複雑さによって大きく異なります。一般的に坪単価30万〜50万円程度が相場とされているため、ざっくりとした相場観は以下の通りです。

  • 小規模なカフェ(10~15坪):300万~500万円
  • 中規模レストラン(20~30坪):600万~1,000万円
  • 居酒屋・バー(20坪前後):500万~800万円


これらはあくまで一般的な目安であり、素材やデザイン、設備機器のグレードによっても大きく変動します。特に厨房の設備投資や、排気・換気といったインフラ部分にも予算がかかるため、「見た目の内装」だけでなく、見えない部分にも費用がかかる点に注意が必要です。

また、内装費用の主な内訳としては、設計費、工事費(解体、床、壁、天井、設備工事など)、什器備品費、厨房設備費などが含まれます。

コストダウンのテクニック

予算を効果的に活用するためのテクニックとしては、以下のようなものがあります。

  • 素材を慎重に選んでコストを抑える
  • 既存の設備や構造を活かしたデザインにする
  •  DIYで対応可能な部分は自身で行う
  • 照明や装飾品など、一部のアイテムにメリハリをつけた予算配分をする
  • リースやレンタルも活用する(特に開業初期の設備投資を抑えたい場合)


無垢材や本物のタイルを使うと見栄えはとてもよくなりますが、費用はどうしてもかさんでしまいます。最近はリアルな木目調シートや質感のあるクロスなど様々な素材が出ているため、積極的に活用しましょう。

居抜き物件の場合は、残っている内装を活かしたリノベーションがおすすめです。また費用をかけるポイントを絞り、メリハリをつけることで満足感も上がります。

これらのテクニックを活用し、予算を適切に管理しつつ、魅力的な内装デザインを実現してください。

まとめ

飲食店の内装デザインは、店舗の成功に大きな影響を与える重要な要素です。明確なコンセプト、効果的な動線設計、適切な照明、色彩効果を活かした配色など、様々な要素を総合的に考慮することが成功の鍵となります。また、業態に合わせたデザインの選択や、信頼できる内装業者の選定も重要です。


適切な内装デザインは、集客力の向上や顧客満足度の増加につながる可能性があります。しかし、内装デザインの実現には専門的な知識と経験が必要です。そのため、プロのアドバイスを受けることをおすすめします。


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